ロバート・プラントはソロになってからの方が楽しそう

レッド・ツェッペリンは歌を聴くというより曲を聴くという感じ。特にジミー・ペイジのギターがメイン。

ライブでは特にそれが顕著に出ます。

ジミー・ペイジがギターを弾き倒している時間はヴォーカルのロバート・プラントは何もやることがない。せいぜい叫んだり、タンバリンを所在無げに叩くだけ。しかもステージの端っこで。

ジミーのギターソロはいつ終わるか分からないし、日によって違う。気分の問題。それでも聴く方としてはカッコいいからいいんだけれど。

だけど、そんなロバート・プラントをライブ映像で何度か見て

この人、本当は楽しくないのかも…

なんて思ってしまった。

もちろん、ロバートが歌う曲でいい曲もある。個人的にはFriendsとかThank Youとか。Thank YouはBBCセッションのやつがカッコいいですね。ジミー・ページの情熱的なギター・ソロも堪らないです。


BBCライヴ

ツェッペリンの曲は多くが雄叫び、シャウト。あんまりメロディが感じられない歌が多い印象。

それがカッコ良くもあるんだけれど。

レッド・ツェッペリンを好きな人は多いけれど、ロバート・プラント意外の人を好んでいる気がする。ヴォーカルやってる人もロバート・プラントの歌はキーが高いし、歌い難いし、喉を酷使するのであまり好まれない。

なので、ツェッペリンのカバーやコピーバンドをやるときにネックになるのがヴォーカルと言うことはツェッペリンカバーバンドあるあるです。

元々、男性より声が高い女性をヴォーカルに据える、というのもツェッペリンカバーバンドあるあるですね。

そんなこんなでレッド・ツェッペリン時代のロバートは軽んじられることが多い印象があるのだけれど、この人は本当はすごい歌声を持っている。

本領発揮されたのはソロになってから。

ロバート・プラントがヴォーカリストとして技術が向上し自らも充実したものが生み出せたのはソロになってからだと思う。


レイジング・サンド

ところで、ツェッペリン再結成は1度だけ行われたけれど、それ以後は実現していない。

レッド・ツェッペリンが再結成しないのはジョン・ボーナムがもうこの世にはいなくて、代わりが務まるドラマーは他にいない、ということがその理由としてよく挙げられる(再結成時はジョン・ボーナムの息子、ジェイソン・ボーナムがサポート)。

確かにそういう理由はあるのだと思うけれど、実はロバート・プラントがあまり気が進まないから、という理由が強いんじゃないかと思われます。

ソロでは成功しているし、ツェッペリンの楽曲は昔のようには歌えないし、喉を酷使する割に楽しくない。

なので、ロバートにとっては再結成する理由が無いんだろうな、と。ジミー・ペイジは再結成を定期的にやりたいそうだけど。

話はそれますが、ハードロックやメタル系は60歳過ぎると歌も演奏もかなりキツイだろうな〜。

その点、ローリング・ストーンズは上手いことやってるな〜と思う。楽曲自体が自由度あるものが多いので、ギターソロなんかもライブ毎に違ったりするし。かなりフリースタイル。

キースなんか、どの曲でも同じフレーズのソロを弾いてしまうというゴリ押しスタイル。ロンはよくフレーズ外したりするし。

そう言えば、プログレとかハードロックだとギターソロ含めて1つの曲というイメージなので、ライブなんかで変に崩されたりすると、

ちょっと違うんだよな〜

なんて感想を抱きやすい。レコード/CDの通りに演奏して欲しいのに…って。ライブだとテンポを落とすとかもありますね。

2人以上のギタリストがいる場合は、ソロのアンサンブル、ハモりなんかも期待しちゃいますからね。アイアン・メイデンとかもライブではそういう期待をしてしまいがちなバンドの一つ。

ストーンズにはこの辺のことは全く期待しませんけど(笑)。ミック・テイラーが現役ならば、むしろオリジナルよりもライブでの流麗なリードギターが魅力なので、かなり楽しいですけど。

話を戻すとロバート・プラントはソロになってからの方が、自らの音楽活動は充実していると思うし、十分売れてもいるのでツェッペリンにこだわる必要性は全く無いんだと思います。

個人的にはレッド・ツェッペリンが再結成して来日してほしいけれど。

ただ、私が見たいのは当時の油が乗って勢いのあるレッド・ツェッペリンであって、今のツェッペリンではないんだよな〜。

だけどタイムマシンでもない限り、それは叶わぬ夢。

なので、再結成した今のレッド・ツェッペリンよりもロバート・プラントのソロライブのほうが見たいです。

ちなみにあるプロジェクト(ノー・クォーター)でロバート・プラントとジミー・ペイジが組んでライブでツェッペリンの曲を演奏するんだけれど、これがめちゃカッコいい。アレンジが素晴らしいです。


ノー・クォーター

こういう形態でのライブなら今のラインナップでも見たいなと思います。かつてのツェッペリンの曲ではなく、再構築版という感じだけれど。

なんだかんだ言っても、ペイジ&プラントはセンスの塊。そのうち、来日してブルーノートとかでライブしてくれないだろうか。小さいキャパのところで聴きたいですね。間違っても東京ドームとか武道館ではない。その時にはブルースもぜひ演奏してほしいですね。

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