DSL1C レビュー

2021年1月27日

Marshallの自宅向けフルチューブアンプDSL1Cをしばらく使ってみたのでレビューしたいと思います。

以前書いた記事も参考にしてみてください。

レビューのポイントは以下5つ。

1.1Wの音量は自宅ではどこまで出せるのか
2.0.1Wを使えば夜間に練習できるのか
3.CLASSIC GAINチャンネルはどのくらいのポイントで歪むのか
4.ULTRA GAINはどこまで歪むのか(エフェクター要る?)
5.REVERBは小音量でも効果が得られるか

DSL1Cは音質や機能に関しては申し分ないと感じていたので、自宅でチューブアンプをフル活用するにあたって気になったところが中心となっています。

自宅でフルチューブアンプを楽しみたいと思っている方の参考になればと思います。

1Wの音量は自宅ではどこまで出せるのか

レビューの前に環境とギターを一応書いておきます。音量の大きさを試したのは昼間です(夜間はさすがに思い切ったことはできないので…)。

ウチはマンションでいわゆる集合住宅。周りには民家や他マンションがある居住地です。使用したギターはテレキャスターとES-335。エフェクターは使用せず、アンプのみのサウンド。

さて、1Wってどんなものかってことなんですが、はっきり言って大音量です。ウチの場合、それぞれのゲインチャンネルで使えるメモリは以下の感じです。

・CLASSIC GAINの場合メモリ0.5以下
・ULTRA GAINの場合メモリ0.6~0.7以下(微妙な操作…)

上記以上のメモリにすると、ちょっと近隣からの苦情が気になるレベル。

チューブアンプの1Wはあなどってはいけません。

テレキャスターの場合(ストラトも)はハムバッカーより出力が小さいので、+0.1~0.2くらいは出せる感じですかね。

CLASSIC GAINならやさしいタッチで弾くならばメモリ1くらいは出せるんじゃないでしょうか。ガンガンコードを鳴らしたり、カッティングするならメモリ0.5以下が安心かな。

CLASSIC GAINの音量を段々上げって行ったとき感じられる自然な歪み、いわゆるクランチサウンドは1Wでも自宅ではかなり厳しいと思います。

ただ、上記のメモリ音量でもクリーントーンで弾くにはまったく申し分ないし、ULTRA GAINチャンネルのほうはGAINとは別にVOLUMEがあるので、そこを調整すれば十分すぎるほど楽しめます。

マーシャルのチューブサウンドが自宅でこの音量で楽しめるのはやはり素晴らしいです。

クランチサウンドを楽しむにはULTRA GAINチャンネルを使って、ギター側のヴォリュームを下げることで、それっぽくなりますね。

0.1Wを使えば夜間に練習できるのか

まず、昼間の場合。

1Wは無理でも0.1Wなら行けるんじゃないか?

…と思うじゃないですか?

そう思う方は多いだろうし、私もそう思いましたが、0.1Wでも音量はかなり大きいですね。自宅で体感するとわかります。

具体的にはウチの場合は全体の音量の1/4弱くらい(時計で言うと9時くらい)がせいぜいなところ。

で、次に夜間の場合。

夜間はメモリ0.5以下なら出せると思います。これはかなり嬉しいポイント。

夜間にチューブアンプで練習するなんて、自宅にスタジオがある人じゃないと無理なんじゃないの?と思っていましたが、DSL1Cなら可能です。

まぁ音量が音量なので音質は細くなりますが、15Wのチューブアンプを限りなく音量絞ったときの音の細さとはワケが違います。元々が1Wで、さらに0.1Wにアッテネートしているからでしょう。

つまり、夜間でもチューブアンプの音が楽しめるレベルにはなっています。CLASSIC GAIN、ULTRA GAINのどちらも使えます。

CLASSIC GAINチャンネルはどのくらいのポイントで歪むのか

CLASSIC GAINチャンネルはVOLUMEとMASTERが別々になっていないので、VOLUMEを上げて行くと、あるポイントから歪みが出てきます。

これがチューブアンプの醍醐味というか、チューブならではの美味なクランチサウンドを味わう楽しさといったところ。

1Wの場合はメモリ4くらいから徐々に歪んできます。メモリ8くらいになるとコード鳴らすと絶妙なクランチサウンドになります。ただ、ウチはマンションなので一瞬しか鳴らせませんが(間違ってヴォリューム上げちゃいました…な感じで検証)。

0.1Wの場合はメモリ6~7くらいから徐々に歪んできます。こちらもこのくらいまでメモリを上げるとかなりの音量になるので、集合住宅では厳しいです。

シングルコイルよりハムバッカーのピックアップのほうが、歪むポイントが早いですね。出力が大きいからでしょうか。

というわけで、集合住宅だと自宅でCLASSIC GAINチャンネルのナチュラルクランチサウンドを楽しむのはちょっと難しいかもしれません。

エフェクターを繋いで音量をコントロールしたほうが良いでしょう。

ULTRA GAINはどこまで歪むのか

ULTRA GAINのGAINは素晴らしく歪みます。またVOLUMEを上げて行くと歪みや音色も変わってきます。これもチューブアンプの楽しさ。

GAINのメモリ1~3まではクランチメモリ3~5まではオーバードライブメモリ5~8まではディストーションメモリ8~10まではウルトラディストーションという感じ。

かなり歪むので、オーバードライブやディストーションペダルは要らないほど。アンプの歪みだけでブルース、ハードロック、メタルまでカバーできます

歪み系の好みは人それぞれですが、私はこのアンプがあれば歪み系エフェクターは不要に感じました。それよりも、このアンプ自体の音を楽しみたいという欲求のほうが強いです。

メタルのバッキングの時に低音弦をミュートしてリズムを刻むやつ、これやると本当に気持ちいいです。なんか久々に高校生の時に練習していたハードロックやメタルの曲を色々弾きたくなっちゃう感じ。

イコライザーのところにあるTone Shiftボタンを押すと、モダンな音になります。音にまとまりができてコンプがかかったような感じですかね。

また、ギター側のヴォリュームを絞ることでクリーン、クランチ、オーバードライブなどが楽しめるのは、やはり嬉しいところ。こういうのはチューブアンプならではの使い方ですね。

REVERBは小音量でも効果が得られるか

DSL1CのREVERBはデジタルリバーブですが、小音量でも全然問題なくリバーブ効果が得られます。

小音量の場合にはREBERBのメモリを5以上にすると気持ちいいリバーブが味わえるかと思います。これはクリーンでもオーバードライブでも同じ。

スローブルースとかジャズっぽいフレーズをリバーブを利かせて弾いていると、本当に時間を忘れます。ネオソウルっぽいのとかも、かなり気持ちいいです。

まとめと個人的な感想

DSL1Cは自宅向けに開発されただけあって、集合住宅でも十分過ぎるほど楽しめるアンプだと思います。ただ、このアンプのフル性能を活かすには、やはりそれなりの環境が必要なんじゃないかな~と思います。

そのうちタイミングを見計らって、このアンプを練習スタジオに持って行き、VOLUMEをフルアップにしたらどんな音になるのかを試してみたいところですね

自宅以外ではライブハウスでの使用は音量不足で厳しいと思いますが、ライブバーとかなら十分使えるんじゃないでしょうか。

それにしてもこのDSL1Cは私が高校生くらいの時に欲しかったアンプですね。

当時はチューブアンプはとても高価だったし、サイズも音量もデカいので、万が一手に入ったとしてもどうにもなりませんでした。

なので、我慢して15W〜20W程度のトランジスタアンプにエフェクター繋いで…という感じでした。

チューブアンプの音が楽しめるのはスタジオやライブの時に限られていましたからね。

それを思うと、今の人はいいな~と思います。3万円ちょっとでマーシャルのフルチューブアンプが買えるなんて…。少々バイトすればすぐ買えちゃう価格ですからね。

もし私がその当時にこんなアンプを手に入れていたら、学校なんて行きたくなくなっちゃいますね。弾きまくりたくて。それこそ巣ごもり状態になってしまってしまうでしょうね。

クリーンやクランチで弾きまくって、飽きたらULTRA GAINで弾くまくって、飽きたらまたクリーンやクランチで…と延々と弾いてられます。しかも、

ギターとアンプのみで。

そのくらい気持ちいい音です。ディレイなどの空間系エフェクターを使う場合は裏にSEND/RETURNが付いているので使うといいと思いますよ。

 MARSHALL ( マーシャル ) / DSL1C ギターアンプ コンボ
MARSHALL ( マーシャル ) / DSL1C ギターアンプ コンボ

以上、私が気になったDSL1Cのポイントをレビューしてみましたが、何かの参考になったら嬉しいです。

いずれは真空管を交換したり、スピーカーを別のものに付け替えたりなど改造するのも楽しいので、長く付き合えそうなプライベートアンプですね。

今の状況では、なかなか外で音楽活動が出来ない分、できるだけ自宅環境を快適にするのは精神衛生上もいいです。

★おまけ★どうしても自宅でVOLUMEをフルアップしてクランチサウンドを楽しみたい場合

私の場合、このアンプは自宅での使用をメインとするので、やっぱりVOLUMEをフルアップした状態での性能を味わいたいと思いました。

こんなときはアッテネータという機材を使うと、アンプのVOLUMEや歪みをフルアップした状態でマスターヴォリュームだけ下げるという芸当が出来ます。

要は、アンプで設定した音質(歪み含む)と音量はそのままで、全体の音量だけを下げてしまおうというわけです。

ただし、アッテネータによっては高音が若干カットされたような音質になったり、歪みが多少抑えられたりするので、メーカーのウェブサイトなどで確認しておくといいでしょう。

それでも効果は十分過ぎるほど得られるので使う価値はあると思います。

なので、どうしても!という方はアッテネータを使うといいでしょう。SPLのReduceerは多少値が張りますが評判はいいです。

 SPL ( エスピーエル ) / Reducer パワーアッテネーター
SPL ( エスピーエル ) / Reducer パワーアッテネーター

DSL1Cはパワーアンプ部とスピーカーはケーブルで接続されているので、アッテネータの接続がめちゃくちゃ簡単にできます。

アッテネータを使用する場合には

パワーアンプ部 ⇒ アッテネータ ⇒ スピーカー

という感じで接続します。

私の場合はアッテネータとは異なりますが、SEND/RETURNにつないでアンプの音量をコントロールするペダルを使っています(DSL1CにはSEND/RETURNが付いている)。


JHS Pedals パッシブアッテネーター風ペダル Little Black Amp Box

こちらでも手軽にアッテネータのような効果が得られるので重宝しています。これだとCLASSIC GAINチャンネルのVOLUMEを上げた状態のクランチサウンドが自宅でも味わえます(素のアンプの音には多少負けるけれど)。

何より、アッテネータより安価でコンパクト、さらに電源不要というところが気に入っています。

というわけで、私は常時Little Black Amp Boxを接続したままでDSL1Cを使用しています。